第36回青島太平洋マラソン2022は、サブ3.5を達成した。僕にとって約3年ぶりのフルマラソン大会で、PBを1時間更新。目標であった3時間10分切りはできなかったが、レース中の痛み・苦しみも含め、楽しむことができた。いぶすき菜の花マラソン、鹿児島マラソンと大会が続くので、体調を整えながら来年も挑みたい。
準備編
2週間前から調整に入った。練習と食事に気を遣う。
練習調整
大会2週間前に「でんしろうトレイル」で30㎞走る。
大会1週間前に「ランニング桜島」の10㎞レースに参加。
uturou.hatenablog.com
ポイント練習・ジョグのペースはいつも通り。だが距離を減らし、ピークをアオタイに持っていくよう調整。
大会2日前はランニングはせず、30分ほどのウォーキングをする。
食事調整
2日前から食事(ご飯)をいつもは1杯だが、2杯食べるようにする。足つり予防のため、バナナを前日夜に食べた。
大会当日
3時起床。ご飯とバナナを食べる。
移動
4時、鹿児島を出発。高速道路を使い、6時半ごろに「ひなた宮崎県総合運動公園」に到着。
スタート2時間前
ランニングウェアに着替る。シューズはヴェイパー。
uturou.hatenablog.com
ゼリーを食べ、スポーツドリンクをちょびちょび飲む。お腹にワセリンを塗る。乳首に擦れ防止のため、絆創膏を貼る。
日の出前、車から出ると、肌寒い。半袖、半ズボンに、アームカバーと手袋をして、走ろうと思った。朝日が出ると、気温も上がり、アームカバーと手袋はいらない判断した。
スタート30分前
大会スタート30分前に、ヴァームアスリート、VESPA PROを飲む。動的ストレッチを行う。ジョグはしない。
スタートブロックに移動する。目標タイムは3時間10分にしており、Aブロックだった。ちなみに3時間10分は、キロ4分30秒ほどのスピード。
大会スタート
Aブロックの後列にいた。周りは厚底シューズだらけ。アシックスの薄底を履いている方々は少数。
スタートして、1㎞は5分21秒。若干の渋滞だった。
3㎞~12㎞ キロ4分30秒
国道220号(宮崎南バイパス)に出ると、道幅も広くなり、人を抜けやすくなった。3㎞ほどで、目標としていたキロ4分30秒ほどで走れるようになった。何も考えず、ペースを刻む。
橘橋
12㎞過ぎるとアップダウンのある橘橋があった。今回の青太の僕の走りは、ここが分岐点となった。
13㎞~20㎞ 橘通り
橘橋のアップダウンを終えると、周りのランナーのペースが上がった。道幅も広く平坦。商店街で応援してくださる方が増えたせいだと思う。僕もそれにつられ、ペースが上がった。
キロ4分20秒で行けるっしょ!
キロ4分30秒は速いペースだが、ヴェイパーで走ると物足りなさを感じる。後半、足が終わってしまったときに、ヴェイパーでは地獄を見るような気がした。もっと速く走れるのを我慢しながら、12㎞まで走ってきた。
僕は我慢できなかった。ペースがキロ4分20秒で走ることが気持ちよかった。魔法がかかったようだ。いつもネガティブなのに、めちゃくちゃポジティブな自分がいた。
「キロ4分20秒で残りいけるっしょ!」
キロ4分20秒に予定を変更。
しかし、これは罠だった。
キロ4分20秒で進んでいると、市役所あたりで赤色のTシャツで背中に白色の文字で「九州大学」と書かれた服を着ていた3人グループがいた。十中八九、「九大」だろう。ペースも同じで、付いていくことにする。
16㎞すぎ宮崎神宮で折り返した。気持ちよく走っていた。18.5㎞のエイドのキュウリは、塩が効いていておいしい。
魔法が解けた
息は上がっていない。両ふくらはぎは、20㎞走った分だけの疲労がきている。
「あっ、このままじゃマズイ」と感じた。商店街を過ぎ、橘橋が見えたところで魔法が解けた。気持ちよく走っていた感情が変わった。アップダウンを超えたとき、足が死にかける未来が見えた。また、橘橋から総合運動公園まで、小さなアップダウンが続く。小さなアップダウンにキロ4分20秒で持つはずがなかった。ペースをキロ4分30秒に落とし、九大グループにつかず、ソロで走ることにした。
橘橋
もう一度、渡る橘橋。13㎞~20㎞は平坦な道で、ペースを上げた分の疲労がやってきた。ふくらはぎの疲労で、なかなか坂を上がれない。
やっとこさ上って、下りたとき、体が3㎏太ったかのように重くなった。できるだけキロ4分30秒で維持しようとした。しかし、ペースは落ちる。
23㎞ キロ4分40秒。
キロ4分40秒にタイムが落ちた。キロ4分30秒には戻せず、3時間10分切りは諦める。
27㎞ 歩いている人出始める
27㎞過ぎ、歩いている方が出始める。ほぼナイキ勢だった。ヴェイパーフライ、ズームフライ、テンポネクスト%を履いている方々だった。僕もその一員になってしまうんじゃないかと、冷や冷やしながら走り続ける。
30㎞ つりかける。 キロ5分
30㎞あたり。左ひざの裏側がつりかける。スピードを落とし、キロ5分になる。目標は最低限サブ3.5とする。
ヴェイパーの優しいクッション性のおかげで、足裏は痛くない。カーボンの反発で助けられながら進んでいく。周りから見たら、ヴェイパーに走らされているように見えるかもしれない。足が終わっても、何とか走ることができる素晴らしいシューズだと分かった。
トロピカルロード キロ5分30秒
総合運動公園とトロピカルロードをつなぐ、トロピカルブリッジは地味な勾配があった。両ふくらはぎが、ボロボロの僕にはきつかった。折り返しの青島も近くに見えた。キロ5分30秒にペースが落ちる。
橋を渡り終えると、ほぼ平坦。疲れているからこそ、沿道の観客、ボランティアの拍手、「ガンバレ」の声が力になれる。とてもありがたかった。
渚の交番前で折り返すと、向かい風が強く、なかなか前に進めない。気持ちで走る。砂浜を抜けると、樹木のおかげで風はなくなった。
ゴール
トロピカルブリッジを渡り、40.2㎞地点で最後の給水をした。左ひざの裏をつりかけながら走ってきたので、ストレッチをしようと立ち止まって伸ばした。伸ばした時には、気持ちよかった。しかし、急に立ち止まった分、全身の筋肉がびっくり。体は余計に動かなくなった。キロ6分にペースダウン。走っているのか、歩いているのか分からないペースでゴールする。